シミ抜き職人の店　　クリーニング・リフォーム・染め

　 　

モンクレールダウンベストです。

モンクレールのダウン製品はクリーニング店に持っていっても断られてしまう事が多いらしく、
何人かのお客様から「持っていっても洗ってくれないんだよね・・・」と言うお話をお聞きしました。

モンクレール、ヂュペチカなど今年もかなり多くのご依頼がありましたが洗えない物は一点もありませんでした。

今回のモンクレールダウンは毎年クリーニングに出されているとの事。
ただ、クリーニングに出しても汚れはほとんど落ちずどんどん酷くなっていく、
と言う事でご相談に来られました。

洗い指定を見てみると・・・

洗い指定は・・・洗えない・・・でした。

でも、水洗いもドライも出来ないという表示でも洗う事はできます。

通常だと特殊品専門店へ依頼して洗ってもらうことになる事が多くなりますが、汚れがひどい場合はほとんど綺麗にはならない・・・

しまう前にそのシーズンに付いた汚れを綺麗に落としておかないと取りきれない汚れの上にまた汚れが蓄積してくと言う悪循環をしていく事になります。

結果・・・３〜４年も繰り返すと着られないほど酷い状態になってしまうんです。

今回のお客様は初めてご来店くださったお客様でしたがクリーニングに出してもまったく綺麗にならないんですよね！っと少しお怒り気味でした（汗）

汚れを酷く蓄積させてしまってからだと汚れを落とすことが大変な作業になってしまいます。
汚れを蓄積させて時間が経つと洗いながらのシミ抜きだけでは取れない変色も出てしまいます。

今回も汚れを落とした後、黄色い変色が出ていましたので復元洗いまでして汚れと変色を落としていきました。

クリーニングに依頼しても綺麗にならないと言うこのモンクレールジャケットでしたが、
ここまで綺麗にできるんです＾＾

　 　

今回、ドライも水洗いも不可表示が付けられていたのですが、一通り確認をしたところ危ないかな？と思われるのは縫い付けられているワッペン以外はありませんでした。

見る限り大丈夫そうな感じでしたが色が滲んでしまったりすると厄介なので、
先にワッペン部分を色止め加工しておきました。

その後、衿など汚れで黒ずんでいる部分（ほぼ全体ですが・・・）を油性のシミ抜き剤を使いながら超音波シミ抜き機、ブラシ掛けなどで落としたあと丸洗いです。

そして汚れを落とした後確認してみると衿周りの黄ばみ、本体に変色と取れないシミ等が複数あったため引き続き復元洗いをして仕上げていきました。

復元洗いまでやっていきましたのでくすんだ色合いもかなり新品時に近い色に復元できていると思います。

これらの作業は１点手作業でやっていくためとても手間がかかる作業になっています。
当店の場合、１点手作業でやっていく仕事が多いのですが、どこまで綺麗に洗い高品質な仕上がりにできるかは一点にどこまで手を掛けていけるか、によるんです。

お客様にお渡しした際、すぐに仕上がりを確認し今まで取れずに蓄積してきた汚れがここまで綺麗になるとは嬉しい想定外だったようです＾＾

クリーニングに依頼しても綺麗にならない、取れないと言われて諦めている物等がありましたら一度YOU友に相談してみてください。